デンソー夢卵「 “ミライをいっしょに考えよう”こども未来絵ワークショップ」

今年のこども未来絵展示は 

ひとあじ違うらしい 

子どもたちが描く未来のアイデア 

夢卵の中でも、一般の方々とのコラボレーションとして象徴的な取り組みである、「こども未来絵」展示。子どもたちによって自由な発想で描かれた未来の暮らしや未来にあったらいいなと思うモノを、デンソーの技術者がカタチにして体験できるものへ創り上げます。 

夢卵の本番は11月に開催されますが、それに先立ち、今年は4月に小学生と直接出会う機会として、「“ミライをいっしょに考えよう”こども未来絵ワークショップ」を実施しました。 
 
子どもたちの絵には、大人が見落としがちな視点が数多く含まれています。技術的な制約や社会の常識に先回りするのではなく、「こんな未来があったらいい」という純粋な願いから発想が始まるからです。その発想は、ときに大胆で、ときに素朴で、しかし確かに未来の可能性を広げる力を持っています。 
このワークショップでは、作品を鑑賞して終わるのではなく、そこに描かれた未来を子どもたち自身とともに言葉にし、広げ、社会とつなげていくことを目指しました。 

ミライを一緒に考えるワークショップ 

ワークショップは、40人の子どもたちが描いた40通りの未来を読み解くことから始まりました。 
「これは誰のためのものなのか」 
「どのような場面で使われるのか」 
「そこにはどんな気持ちが生まれるのか」 
ひとつの絵を起点に、問いを重ねることで、アイデアの奥にある意味や価値が少しずつ立ち上がっていきます。 
そのうえで、視点を動かしながらアイデアを広げていきました。使う人が変われば価値は変わり、時間や場所が変われば意味も変わります。ひとつの発想は、条件を変えるだけで、複数の未来へと枝分かれしていきます。 
 
さらに最後には、アイデアを現実へと引き寄せるプロセスを行いました。 
「どのような技術で実現できるのか」 
「どのような社会課題と接続できるのか」 
未来へ広げた思考を、技術と社会の文脈へ戻す。この往復によって、子どもたちの発想は空想のままでは終わらず、実現に向かう構想へと変わっていきます。 
 
発表では、子どもたちが自分たちのアイデアを“推しポイント”として言語化し、スキットなども交えながら伝えました。会場には笑いと驚きが生まれ、未来を考えることが、誰か一人の作業ではなく、その場にいる全員の体験になっていきました。 

共創の原点にあるもの 

子どもを育てるという営みは、家庭の中だけで完結するものではありません。社会の中で多様な大人と関わりながら、価値観や視点を広げていく。その積み重ねの中で、ひとりの人間として形づくられていきます。 
企業もまた、その社会の一部です。特にものづくりに関わる企業は、技術や仕組みを通じて未来の社会そのものに関与しています。だからこそ、未来を担う子どもたちに対して、どのように関わるのかという問いは、企業にとっても重要なテーマであると考えています。 
 
そして、その問いの背景には、デンソー社員一人ひとりの中にある、静かな想いがあります。 
「自分の仕事を通じて、世の中を少しでも良くしたい」 
「技術を、人の役に立つ形で届けたい」 
「次の世代に、より良い社会を手渡したい」 
日々の業務の中では言葉にされる機会が少なくても、そうした想いは確かに存在しています。夢卵は、その想いが表に出る場でもあります。社員が自らの技術や経験をひらき、子どもたちと向き合い、ともに未来を考える。その姿勢は、単なるイベント運営ではなく、社会に対する意思表明でもあります。 
 
今回のワークショップは、子どもたちの発想を引き出すことだけを目的としたものではありません。デンソーが持つ技術や視点を、子どもたちの未来とどのようにつなげていけるのか。その接点を探る取り組みでもありました。 
子どもたちは、これからの社会を生きていく当事者です。その彼らと今の段階から対話し、ともに未来を描くことは、企業が社会の中で果たすべき役割のひとつではないでしょうか。 
子どもたちを一方的に導く存在としてではなく、未来をともに考える存在として向き合いたいと考えています。その関係性の中にこそ、これからの共創の原点があると捉えています。未来をつくる技術に関わる企業である以上、その未来を生きる子どもたちと無関係ではいられません。 


夢卵会場で体験できる「未来」 

ワークショップで生まれたアイデアは、その場で完結しません。11月に開催される夢卵の会場で、「体験できる未来」として再構成されます。 
今回の展示で目指しているのは、来場者が受け身で理解する場ではなく、自ら問いを持ち、探索するように体験する場です。 
「これは何だろう」 
「どうしてこうなっているのだろう」 
「自分ならどう使うだろう」 
そうした問いが自然に生まれるように、空間全体を設計しています。ワークショップで広がったアイデアを、来場者自身が体感しながら巡ることで、未来を“誰かのもの”ではなく“自分ごと”として捉えられるようにしたいと考えています。 
 
夢卵は、特別な知識を必要とするイベントではありません。 
「こんな未来があったらいい」 
その一言があれば、誰でも未来を考える側に立つことができます。子どもたちの自由な発想と、デンソーのものづくりの力が交わることで、未来の見え方は少しずつ変わっていきます。そこから生まれるのは、完成された答えではなく、新しい問いです。そしてその問いが、次のアイデアを生み、次の行動につながっていきます。 
未来は、誰かが完成させて渡すものではありません。関わる人の数だけ、その姿を変えていくものです。